ぐりとぐら(福音館書店)の絵本は、大人と子供が一緒に感動できる
ぐりとぐらで有名な福音館書店。誰もが知っている絵本出版社だ。創業は1957年、50年を超える老舗児童書出版社である。福音館書店のモットーは、当代一流のシナリオライターとグラフィックデザイナーが作る大人が読んで聞かせ、一緒に感動できる絵本。この福音館書店のモットーに一番はまるのが、「ぐりとぐら」なのだ。
福音館書店の「ぐりとぐら」と聞いて、自分の幼少を思い出す人も40代を迎えている。「ぐりとぐら」の初版は1967年。実は私と同い年。福音館書店の「ぐりとぐら」の歴史は、以降12作を数えるほどのヒット絵本の歴史となる。福音館書店の50年を超える歴史の中には「ぐりとぐら」だけでなく、初めてのお使い、いやいやえん、魔女の宅急便などがあるけれども、やはり福音館書店の極めつけはなんと言っても「ぐりとぐら」でしょう。
福音館書店の「ぐりとぐら」は、中川リエコさんと山脇百合子さんのコンビで生まれた。「ぐりとぐら」は、二匹のネズミなのだけれど、この二匹のネズミが和み深いファンタジーを繰り広げるというストーリーだ。中川さん、山脇さんのスーパーコンビによる作は11作。1策は母の友編集部の作となっている。1967年からだから超長寿絵本なのだ。
福音館書店の最初の「ぐりとぐら」、タイトルもそのままに「ぐりとぐら」として刊行された初版は、ネズミのコンビの「ぐりとぐら」が巨大な卵を見つけるところから始まる。ファンタジーの世界だからなんでも許されるのだけれど、この巨大な卵で焼いたカステラを森の仲間と楽しむというのがストーリー。福音館書店の言う、大人も感動できる和みがあり、その素朴な感動は、親の話し言葉を伝わって子供に届く。福音館書店が絵本を子供専用とするのではなく、大人と子供のコミュニケーションの道具としている狙いが直球で表現された傑作です。この作品以来、福音館書店は「ぐりとぐら」を更に感動するファンタジー作品に仕上げてゆきます。
ぐりとぐら(福音館書店)でもうひとつ好きなのが、「ぐりとぐらの海水浴」。これは初版から10年遅れること1977年に刊行されました。福音館書店の作り出したファンタジーのキャラクターである「ぐりとぐら」が浜辺で遊んでいると、いわゆるボトルメールが届きます。中を見ると、海ボウズからの誘い。これだけでも福音館書店のモットーを忠実に実行している作品だという事がわかりますね〜。実は、この誘いは、真珠とうだいを守る海ボウスからのSOS。真珠灯台なのに、真珠がなくなっちゃうのです。「ぐりとぐら」は真珠を届けたお礼に、海ボウスに泳ぎを教わります。そして一日が暮れる頃、めでたく真珠灯台は「ぐりとぐら」の届けた真珠で光を届けるのです。こんな素朴で、しかも和むストーリーの絵本を大切に作っているのが福音館書店。福音館書店の「ぐりとぐら」は、今も昔も変わらぬ絵本の大作として将来も福音館書店を明るく照らす事でしょう。一度お試しあれ。